九度山慕情「風神の門」第7話・ネタバレ有り日記(2005.6.9)[九度山慕情] 不思議な印象の回です。 暗殺すべき真田幸村を前にして、斬ろうと思えば斬れる機会を何度も得ながら、まったく手出しの出来ない才蔵。 ストーリーの流れ的には、ほとんど前に進みませぬ。けれども、新しい登場人物が出て来たり、人間関係に変化があったりする回でもござりまする。 『九度山チーズ・ファクトリー』に侵入した才蔵、幸村を斬るタイミングを外しまくり、挙げ句、大好物の醍醐(チーズ)製法まで教わる有り様。 そうこうするうち、三好晴海入道や穴山小助とも会い、即刻斬ると大騒ぎの佐助を尻目に、才蔵は真田屋敷に客人として遇される事となります。 いつ幸村に斬り掛かるか判らない才蔵を見張るため、彼に貼り付く佐助。 お互いの命を取り合おうとしている者同士なのに、割って入った三好晴海入道のおかげで、緊張感の無い酒盛りに発展。何となく、『部活の合宿』という雰囲気が漂います。 翌朝、隠岐殿と再会、ゴキゲンの才蔵。 たらふく朝食を食べたのち、真田屋敷内を探検。 屋敷の者たちは村人とも馴染み、自給自足の平和な生活。( たくさんの真田紐を前に帳簿を付けている小助のシーンもあり) 幸村と隠岐殿の歓談に参加した才蔵。幸村は、キリシタンの話から内外情勢、そして「人類皆平等」説まで語り、才蔵の啓蒙(?)を図る。(が、才蔵、あまり考えて聞いちゃいない…) 幸村も話に疲れたのか、山へ『お花見』に行こうと言い出す。 翌日、満開の桜の下、楽しいピクニック。 お酒にご馳走、花より美しい隠岐殿にお国…。(まっこと殿方陣には極楽でござりましょうな~) 食後、一行から離れて『忍冬』を摘む才蔵に声を掛けるお国。 「冬を耐え抜き、寒さを忍んで花を付ける」という忍冬の由来を才蔵から聞きつつ、何かを期するようなお国の表情。(『忍ぶ…冬…(それって私??)』とか何とか) ところが才蔵、無神経にも、その花は隠岐殿のイメージだと言い出し、彼女に捧げるため走り去ってしまう。 あとに残されるは、切ないお国…。 女心を傷付けた報いは、次々と才蔵に襲いかかります。 まず、桜吹雪のなか、隠岐殿の艶っぽい表情に幸村を慕う気持ちを見てしまい、あっけなく大失恋。 そのショックから考え無しに幸村襲撃に及び、子供に邪魔された挙げ句、『肥溜め』に墜落…。 この一連の展開、妙な白昼夢を見ているような印象を受けまする。 曲がりなりにも忍者物の主人公が、『肥溜め』に落ちても良いのでせうか…。 (一大事とばかりに走り寄り、佐助に報告する甲賀者の『才蔵が…』『肥溜めに落ちた…』というセリフに入る、ビミョ~な間が楽しゅうござりまする) 「まだ幸村が斬れぬのか」と追い打ちツッコミする獅子王院に川の水を掛ける才蔵、鐘を突く入道の側で『反省(?)の体育座り』をする才蔵、共に子供っぽい感じが可愛いです♪ 大坂に戻った隠岐殿一行。 最近、『拍子木』叩きがマイブームらしい青子に、お国は才蔵の事を伝えたりします。 一方、律儀な佐助は京の分銅屋ヘ向かい、孫八さんに才蔵からの伝言を。 孫八さん、才蔵が仕事をしているならしているで、不安な様子。『おじいちゃん』の気が休まる日は無いようです。(信乃ちゃんに『才蔵さまは大丈夫』と慰められて、頷くしぐさが愛らし過ぎ!!) 真田屋敷の一居候と化している才蔵は、幸村を『怒らせて』斬り合いに発展させようと画策。 しかし、柳に風の幸村にひたすらかわされ、今回もまたうやむやに…。 この回は、とにかくコミカルシーン満載で、俊岳さままでが獅子王院に下知を与えながらの釣り中、ゴミを釣り上げるという憂き目に…。(無表情なところが、これまた素敵でござりまする) 才蔵の『明日こそ暗殺』、何日続くのでござりましょうか~~。 風神の門 第壱集風神の門 第弐集 |